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第42回 バガバッド・ギーター 12 智慧のヨーガ

  • バガバッド・ギーター・・・・第四章(智慧のヨーガ)要約

 善人を救うため、悪人を滅ぼすため、道徳を確立するために、私は数十万年ごとに出現する。8

 愛執、恐怖、怒りを離れ私(神)に専念し、私に帰依する多くの者は、その功徳によって浄化され、私と同じ状態に達する。10

 人々がいかなる方法で私に帰依しても、私はそれに応じて彼らを愛する。そして彼らは私の説くカルマヨーガの道に従う。11

 人々は現世での成功を期して神々に祈るが、成功は行為によってのみもたらされる。12

 行為しながらも無為であり、無為でありながら行為をなしている者は人間の内の知者である。彼はどんな行為であれ、その行為に集中するのみである。18

 彼の行為の動機がすべての欲望と願望を離れており、そして彼の行為が知性的であるとき、彼は賢者と呼ばれる。19

 智慧において最高神を理解することは、財物による布施よりも優れている。アルジュナよ、すべての行為は残らず智慧において完結する。33

 師への服従により、質問により、奉仕により智慧を獲得せよ。真理を知る智者たちは、あなたに智慧を教示するであろう。34

 それを知れば、あなたは再び迷妄に陥ることはなかろう。アルジュナよ。その智慧によって万物を残らず自己の内に見るだろう。同じく私(神)の内に見るだろう。35

 仮にあなたが悪人の中でも極悪人であったとしても、智慧の舟によりすべての罪を渡るであろう。36

 火が薪を灰にするように、智慧の火はすべての業(カルマ)を灰にするのである。37

 智慧に等しい浄化作用を持つものはこの世にない。種々のヨーガの実践により解脱を得た人は自ら、自己の内に智慧を見いだす。38

 

  • 解説……智慧とは理解

 神人と呼ばれる人が歴史上何人か現れています。釈迦、イエスもその一人であり、ここに登場するクリシュナも実際に存在した神人であっただろうと、現代の神人、サティア・サイババ言っています。

 さて、四章では智慧が大きなテーマになっています。智慧とは言い換えれば、人間のこと、宇宙のこと、神のことを深く、体験的に理解していることと言えます。

 子供は好奇心の塊で、ありとあらゆる質問を浴びせてきますが、大人になるに連れ、好奇心よりも世間的な都合の方が優先され、分別くさくなり、あらゆることが当たり前の常識として固まってしまい、興味や関心、好奇心が薄らいで行きます。そして分からないままでいることの居心地悪さに慣れきっていて、そこに改めて疑問を発する勇気を失ってしまいます。

 深い、体験的な理解とは対象に集中し続ける行為なので、相当な集中力とエネルギーを要します。普段から疑問を発している人は理解に必要な精神的体力を十分養っていますので、年を取っても好奇心が衰えません。すでに理解の体力を失いかけている人も、ヨーガで好奇心とエネルギーを復活させて、子供のように「なんで?」と問いかけて下さい。

 なぜ人は病気になるのか、なぜ不幸な人はいつも不幸なのか、人間とはどういう存在なのか、自分とはどういう存在なのか、どこから来てどこへ行くのか、神仏は存在するのかしないのか、疑問は尽きません。問いかけて、考えて、調べて、質問して、深く、そして体験的に理解できたときに人は一つ智慧を獲得します。是非、自ら智慧を導き出して下さい。

1996年6月17日