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第51号 真理への瞑想「神の目には一人ひとりが唯一無二である」

  • 真理への瞑想……「神の眼には一人一人が唯一無二である」

 幸福に至る鍵は、幸福に気づくことにあります。今現在持っていないものや、持っていないと思いこんでいるもの、そして幸福以外のものに意識を向けるなら、あなたは、本当は既に持っている多くのものを見失ってしまうでしょう。

 神の眼には一人一人が特別であり、似たような二番目の存在などありません。ある時間と場所において、あなたが果たすべき役割は、神が与えたものであり、他の誰が代われるものでもありません。そして、あなたがその役割を果たすときに神は喜ばれ、あなたを祝福するのです。

 自分の役割を完璧なやり方でできるかどうかは、問題ではありません。神はあなたがその時、一生懸命であることを望まれるのです。これが真理です。この真理に目覚めることにより、あなたは悩みや心配から解放されるでしょう。そしてこの真理に目覚めたならば、自分の役割に一生懸命取り組むことがそのまま、神への奉仕であり、感謝であり、信仰であると知るでしょう。この真理に目覚めるとき、あなたは「私は神から完全に受け入れられている」という魂の安らぎを覚えずにいられません。

 神と同じ眼を持つ人々は、人に優劣を付けたり、裁いたりすることがありません。彼らは全ての人が唯一無二であり、神の前において平等であると知っているからです。

 神の無限の愛を信仰する人々、神の御心の中に特別な唯一の場所を持っていると確信する人々は、全てのことは必然的にそうなっているのだと信じています。神が天にある限り、地上は全てうまく行くと固く信じているのです。これこそが真の信仰です。

 このように理解すれば、あなたは大きな安らぎと、この上ない満足を得るでしょう。これが幸福と内なる喜びの秘訣であり、いらいらや動揺や疲れのない世界へ至る鍵なのです。この真理の光の中で心安らかに暮らしなさい。他人と比べることはありません。ただ一つしか存在しないものを比べようもないのです。赤ちゃんが、その親にとって唯一の存在であるように、全ての生き物は、神の子として唯一の存在なのです。

 神の愛を直ちに受け得ることを喜びなさい。なぜなら、神は遠い存在ではなく、あなたの内なる存在だからです。地球上の誰よりもあなたに近い存在です。神の平和があなた自身の魂として宿っていることを喜びなさい。あなたは神の平和そのものであり、それを実行する義務があります。あなたの内なる平和を全ての人に広げる義務があります。この平和を広めるために生きなさい。

スワミ・チダナンダ講話集ponder these truthsより要約

  • 解説

 今回から、インド、シバナンダ・アシュラムの総長、スワミ・チダナンダ師の講話録の要約をシリーズでお届けしたいと思います。

 インドでヨーガに一生を捧げる決意をし、先輩修行者からそう認定された人を「スワミ」と呼びます。スワミはオレンジ色の衣を常にまとい、独身を通し、アシュラム(僧堂)に住み、または遊行の旅をしています。シバナンダ・アシュラムは世界的によくその名を知られており、海外に多くのスワミを派遣しています。各スワミの名前の末尾は必ずアナンダと発音されます。ヨーガナンダ、クリシュナナンダ、ヴィヴェーカナンダといった具合です。アナンダ、またはアーナンダは「至福」や「歓喜」を意味します。そしてアナンダこそ人間の最も根本の性質であるとヨーガの哲学であるヴェーダンタ哲学は教えています。

 ヴェーダンタ哲学は神と人間の一元論を展開します。つまり神は人間の真我として宿り、同時に宇宙的存在でもあるという考え方です。ヴェーダンタ哲学を理解する上で「神」という概念は欠かせませんが、それは例えば自然の法則や、運命をつかさどる存在に対して、仮に「神」と名前をつけて人格化しているのだとご理解下さい。信じる、信じないと言う以前に、自然の法則は現に自然や私たちを支配し続けているわけですから、どうか「神」という言葉にアレルギー反応を起こさないようにお願いします。

1996年10月3日