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第2号「ヨーガの3つの目標」

 

·ヨーガ……ヨーガの3つの目標

 ヨーガを始めてまず最初に目標にしていただきたいのは「リラックス」です。私たちの日常は緊張に満ちています。ヨーガで心身ともに深くリラックスするときに初めて自分の中に根深く残っている緊張に気づくはずです。次第に根の深い緊張やストレスを取り除いて行くことですばらしい開放感、心地よさを味わえます。この心地よさが人間の基本の状態であり、本来の状態なのです。一日一回、少なくとも週に一回、この心地よさを味わうことがヨーガの最初の目標です。

 二番目の目標は「健康」です。といってもそれは「病気をしていない」という意味ではなく、「爽やかさを感じている時間が長い」という意味です。人間は本来健康なのですが、長年の間違った生活方法や食事などが原因して肉体的な病気になりますし、間違った考え方が原因して心が爽やかでない状態に陥って行きます。それらを正して行くことがヨーガの二番目の目標です。

 そして三番目の目標は「自分を捨てること」です。詳しく言えば「『自分』という想い」を捨てることです。これを自分の財産や持ち物を手放す事と受け止めるのは間違いです。禅でいうところの「無我の境地」であり、絶対的な自由の境地です。この三番目の目標は一生を掛ける永遠の目標ですので、気長に、悠々と目指してください。

 

· アーユルヴェーダ……命を支える3つの働き

 風の働き(ヴァータ:移動の力)、火の働き(ピッタ:造り出す力)、水の働き(カパ:結合の力)、この3つが命を支える目に見えない働きです。近代科学は目に見えるもの、測定できるものだけを存在するものと捉えてきましたが、目に見えるものよりもっと確実に私たちの体や心、そして自然界を司っているのは目に見えない「働き」であることが、意識を内側に向けて体を感じるときに分かるのです。インド哲学におけるこの真理を医学に応用しているのがアーユルヴェーダ(インド伝承医学)です。

 例えばすばやい活動性は風の働きに属します。鋭い知性は火の働きに属します。ゆったりとした安定性は水の働きに属します。これらは人間を解剖して見られるものではなく、働きとして存在し、現象として外に現れるものなのです。又、実際に体に現れる典型的な特徴として、風の働きの強い人はやせ形で、肌は乾燥し、便秘気味、火の働きの強い人は、筋肉質で肌は赤みがかり、下痢気味、水の働きの強い人は太り気味で肌は白くなめらか、便はふつうというような特徴が見られます。

 すべての人がこの3つの働きを持っていますが、その強さのバランスは個人個人で生まれつき異なっています。これを体質といいます。例えばカパ体質、ピッタ・ヴァータ体質などと呼びます。自分の体質を自分でわきまえて、それぞれの働きが安定化するように生活するのが健康の秘訣なのです。

 

· 瞑想ノート……言動の3つの指標

 私たちが迷わず行動したり、言葉を発したりするための3つの指標があります。

1、愛または良心に基づいたものであること

2、自分にとって調和的であること

3、相手、家族、社会、環境にとって調和的であること

1番目が最も大切です。それが愛や良心であるかどうか知るために、2番目と3番目の指標があるといっても良いでしょう。

 例えばいくら正論であっても相手を打ち負かそうという気持ちが根底にあっての発言は良心的とは言えません。相手の心に不調和を来たし、禍根を残すでしょう。また、世間体を気にして行動する事が私たちには多いですが、これも良心に基づいてはいません、むしろ不安に基づいていると言えます。これは自分の中に不調和をもたらします。他人に甘すぎるのはその人から嫌われたくないという理由によります。それは良心とは言えません。他人に厳しすぎるのも良心とは言えません。

 家族の中、会社の中、または地域単位で伝統的に行われている悪しき習慣があります。それは、そのグループでは調和がとれても、それを行う個人や行為をされた相手に不調和を来たすような習慣です。またはそのグループの外側に不調和来すような習慣です。そういったものも一人一人の責任において打ち破って行かなければなりません。なぜなら私たちには愛や良心に基づいて行動する義務があるからです。それが根付いたものとなるとき私たちは言動において迷わず、大きな勇気をもてるようになります。

1995年4月10日発行