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第66号 アーユルヴェーダ「ドーシャの理解」

アーユルヴェーダ・・・ドーシャの理解
アーユルヴェーダを理解するうえで、ヴァータ(風)、ビッタ(火)、カパ(水)という自然界に働く三つの要素について詳しく知る必要があります。これらのドーシャ(ヴァータ、ビッタ、カパの総称、「増えやすいもの」という意味)は、人間の体質を決定していますが、季節や時間帯、また年齢に応じて様々に増減し、体調に影響を与えます。
 また、心を支配する要素も別に三つありまして、サットヴァ(善性)、ラジャス(動性)、タマス(暗性)と呼ばれています。これらを総称してグナと言います。ドーシャとグナは互いに関連して心身を支配しています。アーユルヴェーダの目的は、知恵と実践でもって逆にドーシャとグナを人間の支配下に置き、心身をコントロールすることと言えます。

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上図のように、西洋医学では健康と病気をはっきり区別しますが、中国医学では未病を定義して予防に努め、アーユルヴェーダでは末病をさらに細かく分類し、ドーシヤが蓄積して行く過程を七段階に分類しています。治療も予防も、ドーシャのバランスを取るという考え方において一致しているのです。

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これら三つのドーシャの動きを例をあげて説明してみましょう。例えば、骨の主成分は、カルシウムとリン、タンパク質ですが、それらを工場から買ってきて骨を作ろうとしてみます。それらを混合しただけでは固まってくれません。ここには構造を維持しようとするエネルギーが必要です。それがカパの働きです。では、仮にろう人形で人体模型を作ったとします。そのろう人形にご飯を食べさせてみてください。ご飯が胃の中に入っていきますが、それは、血や肉にはなりません。そこに必要なのが、変換エネルギーであるピッタなのです。ビッタによって、食物が血や肉に変換されます。しかし、今度は、そのように構造と変換エネルギーが働くことでできた人形において、体の各所に栄養を送り、代謝された老廃物を排泄しなければ、人形の体内にどんどんゴミが溜まってしまいます。体内における循環や運搬が必要なのです。また、筋肉を動かしたり言葉をしゃべるには伝達するための機能が必要となります。これらの循環、運搬、伝達の機能を運動エネルギーであるヴァータが担っているのです。このように三つドーシャがうまくバランスしていることが必要なのです。消耗や衰弱が強い時、難病などではドーシャが減りますが、通常はドーシャのアンバランスとは増えすぎることを意味しています。例えば、風のエネルギーであるヴァータが増加しますと、体が冷え性となり、皮膚や粘膜が乾燥してきます。体重も痩せてきます。火のエネルギーであるビッタが増加してアンバランスになりますと、皮膚が赤くなり炎症所見が起き易くなったり、目の異常、下痢などが起きてきます。水のエネルギーであるカパが増加してアンバランスになりますと、水や油の質が増加し、その結果、全身のだるさ、むくみ、たんや鼻水の増加や肥満が起きるのです。

『やさしいアーユルヴェーダ』上馬場和夫著より要約